東洋医学とは?鍼灸で大切にしている「原因の見方」と回復の考え方
東洋医学は、世界の伝統医療の中でも、理論体系が整っており、治療手段が豊富で、長い経験の蓄積がある実用的な医学体系のひとつです。
(参考:『よくわかる東洋医学』日本医科大学東洋医学科講師 平馬直樹先生)
ハリステーションでは、東洋医学の考え方を土台にしながら、患者さん一人ひとりの体質や生活背景を丁寧にみて、健康増進や体力回復をサポートすることを大切にしています。
鍼灸は「その人に合わせて整える」物理療法
鍼灸は、同じ「肩こり」「腰のつらさ」に見えても、
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疲労のたまり方
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睡眠の質
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食事の偏り
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ストレスのかかり方
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体質(冷えやすい、のぼせやすい など)
によって、考え方や施術の組み立てが変わります。
つまり、症状だけを見るのではなく、その人の生活習慣を知るのが東洋医学の特徴です。
※専門的な病気の診断や評価が必要な場合は、医師による受診や評価をおすすめしています。
東洋医学でみる「不調の原因」
内因・外因・不内外因とは?
東洋医学では、不調の原因を大きく3つに分けて考えます。
1)内因(ないいん)
感情の偏り(喜・怒・思・憂・悲・恐・驚 など)によって起こる不調です。
たとえば、ストレスが続いて眠れない、胃腸の調子が落ちる、呼吸が浅くなる…など。
2)外因(がいいん)
気候や環境の変化による不調です。
暑さ、寒さ、湿気、乾燥、風などの影響を受けて、体調が崩れるケースです。
3)不内外因(ふないがいいん)
内因・外因以外の原因で起こる不調です。
飲食の乱れ、過労、外傷、生活習慣の偏りなどが含まれます。
原因を「五臓六腑の働き」と結びつけてみる
東洋医学では、こうした原因をさらに五臓六腑の働きと結びつけて考えます。
たとえば同じ「疲れ」でも、
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睡眠の質が落ちている疲れ
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胃腸の負担が強い疲れ
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ストレスで張りつめている疲れ
では、体の反応や整え方が変わってきます。
このように、原因と体の働きを整理していくことで、よりその人に合った施術につなげやすくなります。
鍼灸でいう「治る」とは何か?
ハリステーションでは“自力で健康を保てる状態”と考えています。
一時的に軽くなった、痛みが和らいだ、という変化も大切ですが、それに加えて、
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ごはんが美味しく感じられる
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よく眠れた
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朝のだるさが少ない
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気持ちに余裕が出る
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無理をしても戻りにくくなる
こうした変化も、回復の大事なサインです。
回復には「フェーズ」と「時間」がある
ケガや不調には、それぞれ回復の段階(フェーズ)があります。
そのため、症状や生活背景によっては、ある程度の期間、通いながら整えていくことが必要になることもあります。とくに内臓の不調や長く続いた慢性症状では、回復に半年〜1年以上かかるケースもあります。
だからこそ鍼灸師の役割は、体質を考えながら刺激を調整する、その人の回復力が働きやすい状態を整えることだと考えています。
「軽くなった」と「元気でいられる」は少し違う
整体やリフレクソロジーなどで、
「可動域が広がった」
「痛みが和らいだ」
「体が軽くなった」
という変化を感じることは、もちろん良いことです。
一方で、鍼灸ではそれに加えて、日常生活の中で調子よく過ごせるかどうかを大切にみていきます。
施術直後の変化だけでなく、「数日後どうだったか」「睡眠や食欲はどうか」まで含めて評価していくことで、より本質的な体調管理につながります。
まとめ
東洋医学は、不調を「症状」だけでなく、
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原因(内因・外因・不内外因)
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体質
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生活背景
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五臓六腑の働き
まで含めて捉える医学です。
鍼灸で目指すのは、単にその場をやり過ごすことではなく、自分の力で元気を保ちやすい体に整えていくこと。
「最近なんとなく不調が続く」
「病院に行くほどではないけど、調子が安定しない」
そんな時こそ、東洋医学の視点が役立つことがあります。



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