症例

坐骨神経痛

50代 男性 会社役員

左臀部から大腿外側面にかけての動作時痛。左足甲のしびれ。靴下を履く動作でふらつく。

診察、触診

左殿部の硬結、圧痛あり。左足首可動域不良。

安静時、夜間痛()腰の前後屈痛(SLR)右Kボンネット(

Kボンネット(+)

週一で日本舞踊。稽古中は痛みは気にならない。

評価

デスクワークや会議が多い。息抜きもドライブなので座っている時間が長いことから、殿部の筋緊張型の坐骨神経痛と考えられる。

治療プラン

伏臥位、鍼やマッサージで全身の筋緊張の緩和、局所の血流を増やす。仰臥位、ストレッチにて股関節、足関節可動域の改善を目指す。

術後から23日は良好とのこと。ガニ股気味なので、殿部に負担がかからない立ち方を指導。週一の通院3回目で足の甲のしびれは改善された。1週間以上治療が空いた際は、左足甲のしびれがでたので、週一での治療を継続中。

50代 女性 外交官

左殿部から外側広筋にかけての痛みとしびれ。

診察、触診

安静時、夜間痛()腰の前後屈(SLR)右Kボンネット(

Kボンネット(+)

ストレッチをすると痛みが緩和。

評価

デスクワーク。19時間のミーティングが行われる日もある。長時間の座り過ぎによる筋緊張型の坐骨神経痛と思われる。

治療プラン

左殿部の動作時痛。首肩こり、左>右肩甲骨内側の圧痛あり。全身の強張り、指圧時の圧痛が強く、伏臥位にて風池、肺兪、志室をゆっくり指圧。呼吸が深くなり圧痛が減弱したところで伏臥位、側臥位にて臀部をゆるめる。仰臥位にてストレッチ。

殿部のストレッチをセルフケアとして指導。週一の通院にて、上半身の姿勢と強張りが改善。左殿部も術後から23日なら痛くないとのこと。

引き続き、週一で治療を行う。

30代 男性 会社員

寝起きに左殿部に鋭い痛み。

数日前、一歳児をおんぶして登山。2日後に腰のだるさを感じて当日の朝に左腰部辺りに痛みを感じて来院。

診察、触診

安静時、夜間痛(SLR)腰の前屈時やや不安感。右 Kボンネット(

Kボンネット(+)

安静にしていると楽。

評価

普段はデスクワーク。日頃、運動はしておらず、急な登山による下肢の疲労や筋緊張からくる坐骨神経痛と思われる。

治療プラン

急性腰痛でなく、断続的な腰の違和感から内臓の疲労を疑いテスト方を兼ねて仰臥位から問診と腹部への鍼を行う。左脚外旋を共有。殿部への負担を説明した。

座位にて腰部の抵抗運動を行うも特に改善はなく、伏臥位にて首周辺から腰部、殿部、下肢に単鍼。左殿部の圧痛点を響かせ、環跳に置鍼。

伏臥位からの体位変換時に殿部の痛みが減少するのを確認。その後、起き上がる動作を再現してもらい、座位にて圧痛点(殿部)に単鍼、響きのあと主訴が大幅に改善し、その後、仰臥位にてストレッチ。左Kボンネット痛みは無し。

年末年始を挟むので、冷やさないことと軽めの運動を指導。

まとめ

慢性的な殿部への負担は、治療の継続が大切なことが実感できた。

勉強会後は、治療とセルフケアの組み合わせも意識するようになり、患者さんと一緒に改善するという流れができて良かった。

廣木 孝志

2022年11月恵比寿No.1の癒せる鍼灸院を開業/各業界のトップクラスから信頼される鍼灸師。セルフケアに力を入れた健康のヒントを投稿。

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