応急処置:痛み始めで症状が酷い場合は患部をアイシング→整形外科>接骨院or鍼灸院へ
氷のうやアイスノンがあれば、患部を4、5分冷やします。落ち着いたら医療機関を受診しましょう。
注意】血尿、脂汗が止まらない腰痛の場合は、尿管結石の可能性もあります!→#7119(救急車を呼ぶか迷ったら)
ギックリ腰(筋筋膜性腰痛と内臓性腰痛の2パターンを紹介
◎注意が必要な腰の痛み
・悪性腫瘍、腰椎の圧迫骨折、加齢や負荷による関節の損傷、脊椎腫瘍など。
慢性的な腰の痛みに加えて、排尿障害、下半身の筋力低下がある場合は主治医に相談してみましょう!
・特に脊椎に異常がみられない場合は2種類に大別されます
1.中腰で重いものを持った瞬間
転倒の際、腰を捻ったなど。急激な負荷により、筋肉が炎症を起こした場合(筋肉・筋膜性)
2.咳、くしゃみ、顔を洗った瞬間
暴飲暴食、お腹の冷え、便秘や下痢など腸の硬直化とそれにともなう内臓体性反射による場合(内臓性)
◎筋肉、筋膜性腰痛の症状
腰のどこか1ヶ所にはっきりとした痛みが特定できる。
腰が伸びないために前屈みの姿勢になりやすい。首が前に出る(首の緊張に繋がる)。肩を上げると楽だから肩甲骨の内側が凝る。
激しい痛みのため、歩行や立位もできず、ほとんど身動きができないケースもある。アキレス腱に重みを感じて、歩く時にあまり踵があげられず、摺り足で歩く。
◎筋肉、筋膜性腰痛の施術ポイント
当院の場合
・問診、鑑別、診断、治療を正確に
・うつ伏せでの鍼は7〜10分が目安(★様子をみて体位変換を行う)
・インナーマッスルを意識した抵抗運動が重要
腰を施術する前に、首から、頭から、お腹から、股間からと腰痛に合わせた緩め方があります。
インナーマッスルを動かすのにアキレス腱を摘むと、腰までの一連の動作が繋がり、腰痛がかなり緩和できるケースもあります。
急性の患者さんには、長い時間うつ伏せにはできないので、7〜10分で横向きに変える。自宅でも適度な寝返りは意識しましょう!
痛みは炎症(やけどのような状態)ですので、当院ではぎっくり腰になりたての処置は腰の周りが固まらないような施術をおこいます。
炎症おさまる2、3日後に腰痛が改善されていくイメージです。
◎西洋医学的知識
・症状によってはMRI検査を勧める。
(放散痛や日にひに痛みが増す、2〜3回施術しても改善しなかった場合
・筋・筋膜性腰痛
腰部に突然、痛が走る症状で、関節捻挫、筋肉の損傷、筋膜性炎症などの症状。
・腰椎椎間板ヘルニア
背骨の骨と骨の間にある椎間板の一部が飛び出して神経に当たり、痛み、しびれなどの症状が出る。腰に負担がかかる作業が多い人。好発部L4/5.L5/S1の順で好発。鼠径部に圧痛。拇趾背屈テスト(★L4足首、L5背屈低下、S1が底屈低下)
・腰部脊柱管狭窄症
通常、加齢に伴って発生する脊髄変性症で広くみられる症状。ときには脊椎椎間板ヘルニア、骨粗しょう症や腫瘍によって引き起こされる場合もある。40〜50才以上、年齢が高くなるほど多くなる。好発部位L5/S1に障害。間欠跛行。
・すべり症
脊柱管狭窄症と同じ症状、成長期、スポーツなど繰り返して腰椎をそらしたり負荷をかけることで起こる。好発部位★L5に好発。
・腫瘍追加
安静にしていても進行性に悪化する腰痛。腰椎の感染症。転移性骨腫瘍。
◎治療内容
首→肩甲骨内縁→志室→委中の流れ。初日は切皮程度、浅く鍼を打つ。2回目は初日より深く。
〈伏臥位〉
1】頚部〜背部
天柱、亜門、大椎(骨に重たい感じに響かせる)、4.5.6背骨、棘突起間
肩甲骨内縁
★腰を伸展できず前屈みの姿勢になりやすい。首は必ず緊張している。
・脳の中枢神経に近いところを刺激することは、脳内に働きかけ(★ドーパミン、セロトニン の分泌作用)痛みを早く鎮静させる効果がある。
・僧帽筋、起立筋を揉むと全身が楽になる
2】腰部から臀部
腰、発痛部位の阿是穴に単刺。★志室は1cm。指圧の場合、真上からはNG。志室は斜めからヘソに向かって押す。
・環跳、殷門、委中、承山
★指圧の場合、委中を強めに押すと気が流れる。承山は止めて押す。頭から足まで血行が良くなるイメージ。
・アキレス腱は摘むようにマッサージ。痛みを感じ患者が動くぐらい(反射療法)
3】椅子に座らせての抵抗運動(オステオパシー
①術者は患者の胸部に左腕を回し、前腕を鎖骨の上に沿わせて、手で肩峰をつかみ、右手掌を患者の腰部(ベルトのやや上方)に当てる。この状態で、患者はできるだけ身体をリラックスさせ、両手で術者の鎖骨にまわした前腕をつかみ、胸腰部を力を入れずに前屈させる。
②続いて、患者は力を入れて胸腰部を前屈させ、同時に術者は鎖骨にまわした前腕で抵抗を加えながら、腰に当てた手で患者の膀の方向に向けて腰を押す。5~10秒間経過したら、患者に力を抜くよう指示を与え、同時に力を抜く。
〈側臥位〉★仰臥位や伏臥位が難しい場合に行うとのこと
・患側を上に、横向きになってもらう。
・指圧はヘソに向かって押す。臀部は前腕で腸骨にそって押す。
〈仰臥位〉
・天枢、中院、関元、水分、大横(★腸の自律神経に作用させる取穴
・内臓性腰痛。患者が痛みがある部位を特定できない、腸のねじれや硬直化による症状には、腹部へのマッサージや鍼が大変効果的である。
・腸を刺激、圧は脈拍を感じる程度。帯脈を指圧、膝のお皿。
・大腿四頭筋をほぐす。外側は坐骨神経(筋・筋膜性)内側は大腿神経(内臓性)に有効。
・胸鎖乳突筋、頸部のストレッチ
ギックリ腰、本日の状態を説明
・急激な負荷により筋肉が炎症を起こした状態でした。痛みが出ているときはなるべく歩かないようにして下さい。炎症は2、3日続くので、治療した日の夜、または翌日の朝に痛みが再発するケースがありますので、様子を見ながらですが、あと2、3回は連続して治療を続けていきましょう。
・整形外科的疾患が見当たらなかったので、今回の腰痛は消化器系の機能低下により身体に不調が起きた可能性があります。
内臓性の腰痛は、ヘルニアや狭窄症に比べて、早目に治療効果が現れます。
改善策
炎症中だと動けば動くほど腰は悪くなりますのでなるべく動かず安静にしていてください。あと安静時でも同じ姿勢は取らないように、20〜30分に一回程度で体位を変えてみてください。
・予防としては、腰に負担をかけないために腹筋と背筋のトレーニングも大切です。
内臓性の腰痛は、ストレスや慢性的な疲れから定期的に再発する恐れがあります。休めるときはしっかりと休み、食事と睡眠を取っていただい。
忙しい時でも、腸の働きを正常に戻すために、ビフィズス菌や乳酸菌を取ることをおすすめします。
以上
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