本日は、これまで私が治療してきた症例の中から、「指の痛み」についてお話ししたいと思います。変形性股関節症、関節リウマチ、へバーデン結節、痛風などの症状で来院される方が多い中、指の痛みを訴える患者様には特有の悩みがあります。その一例をご紹介します。
患者様の経過
ご紹介するのは、60代の女性の患者様です。小柄な体格で、手のしびれを伴う指関節の痛みに悩まれていました。この方は過去に鍼灸治療を受けた経験がありましたが、以前の鍼灸院では施術に関する説明がほとんどなく、不安を感じて当院にご来院されました。
循環器系の既往歴があり、定期的に検査を受けられているという背景もありました。こうした情報を基に、患者様の体調や症状に合わせた安全かつ効果的な治療計画を立てることが重要でした。
治療内容
初回の診察では、指の痛みに関連する首回りや肩、肘、前腕の筋肉を重点的に観察しました。その後、以下のような治療を行いました。
- 鍼治療:首や肩、肘周り、前腕の筋肉に浅めの鍼を行い、刺激量を調整。患者様の体感に配慮しつつ、治療を進めました。
- 運動療法:肩甲骨の内縁を動かしながら筋肉をほぐす動きを取り入れ、血流の改善を促しました。
- 刺激量の調整:治療を重ねるごとに鍼の刺入箇所と深さを増やし、効果を最大限に引き出せるよう調整しました。
治療の効果と現在
この患者様は、月に1回、80分の施術を受けられており、治療開始から2年が経過した時点で手のしびれが完全に消失しました。治療後も全身のこわばりや不調を整体で整え、特に首周りへの鍼治療が非常に有効であったことを確認しました。
現在は、症状が安定しているため、メンテナンス目的で月に1回通院されています。コロナ禍では自宅での生活が続きましたが、それに伴う体のこわばりも施術で解消できています。
おわりに
指の痛みは日常生活の中で大きな支障をきたす厄介な症状ですが、適切なアプローチを続けることで改善が見込めます。朝起きて指がしびれる、瓶の蓋が開けられない、包丁を持つ手も痛くなるなど、女性ホルモンのバランスも要因となりやすいですが、特に、首や肩周りの血流や神経の状態を整えることが大切です。
当院では患者様お一人おひとりの症状や背景に寄り添い、丁寧に治療内容をご説明しながら施術を進めてまいります。もし、同じようなお悩みをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談ください。
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