お尻の下、足の付け根のあたりがつっぱる。長く座ったあとや、階段の上り下りが多かった翌日に、太ももの裏まで張ってくる。
こんなお悩みはありませんか
- 太ももの裏を傷めた(肉離れ・微小断裂と言われた)あと、付け根のつっぱりだけが残っている
- 座りっぱなしのあと、立ち上がるとお尻の下が突っ張る
- 階段の多い日のあと、足の付け根から太もも裏まで張る
- ストレッチをしても、付け根の奥のつっぱりが取れない
この記事では、当院がこの「お尻の下のつっぱり」をどうみて、どう鍼をしているかをお伝えします。
お尻の下、足の付け根のつっぱりとは
太もも裏の筋肉の、いちばん上の部分
太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)は、お尻の下の骨から始まって膝の裏へと続いています。「足の付け根がつっぱる」と感じる場所は、この筋肉のいちばん上、お尻と太ももの境目にあたることが多い場所です。
太もも裏の肉離れは「上のほう」に起きやすい
太ももの裏の肉離れは、外側を通る筋肉(大腿二頭筋)の上のほう、お尻に近い部分に起きやすいことが知られています。股関節を曲げて膝を伸ばした姿勢のときに、特に起きやすいとされています。ただし、なぜその場所に起きやすいのかは、まだはっきりわかっていません。
※参考:早稲田大学スポーツ科学学術院 研究紹介(2025年)/吉田早織・大内洋『テーピングの基本』(日本医事新報社)
傷めたあとに、つっぱりだけが残ることがある
太ももの裏を傷めたあと、痛みそのものは落ち着いても、付け根のあたりにつっぱりが残る方がいます。普段は気にならないのに、座りっぱなしや階段の上り下りが続いた日に、またつっぱりが出てくる。当院でも、こうした経過の方をみています。
座りっぱなしや階段のあとに出やすい
長く座ったあと、立ち上がるとき
座っているあいだ、お尻の下は体の重さを受け止め続けています。長く座ったあとに立ち上がると、付け根がつっぱって気になる、というお話をよくうかがいます。
階段の上り下りが多かった日
旅行やイベントなどで階段の上り下りが続いた日のあとに、足の付け根から太ももの裏まで張ってくる方もいます。
当院が使うツボ「承扶(しょうふ)」
お尻の下のしわの真ん中
承扶は、お尻の下のしわ(お尻と太ももの境目)の真ん中にあるツボです。お尻の下、足の付け根のつっぱりに、当院ではこのツボを使います。
なぜ横向きで打つのか
当院では、承扶へは横向きで鍼をします。横向き(シムス)になると筋肉を固定でき、鍼を上に向けて打つことができます。狙った場所に鍼を届けるための体の向きです。
刺して、置かずに抜く鍼(単鍼)
このときは鍼を置いたままにせず、刺して響かせてから抜く「単鍼(たんしん)」という方法で行います。つっぱりの奥に届くよう、太さのある鍼を使うこともあります。
デリケートな場所なので
お尻まわりはデリケートな場所です。患者とはいえデリケートな場所ですので、気になることや不安なことがあれば、施術前にお声がけさせていただきます。どんなことでも遠慮なくお伝えください。
つっぱる場所だけをみない、全身調整
当院では、痛む場所だけの施術は行っていません。お尻の下のつっぱりでも、体の向きを変えながら全身を順に整えていきます。以下は組み立ての一例です。
うつ伏せ
肩甲骨まわり(肩外兪・膏肓)と腰にパルス(低周波)を通し、骨盤の後ろの関節(仙腸関節)のまわりにもパルスを通します。太ももの裏とふくらはぎ、足の裏の湧泉(ゆうせん)にはお灸をします。
仰向け
脚をやさしく揺らして、脚全体の力を抜いていきます。
横向き
最後に横向きで、承扶に鍼をします。
その日の体の状態によって、使うツボも刺激の量も変わります。
内ももの筋肉を使うと、お尻が楽になることがある
脚を閉じるときに使う内ももの筋肉(内転筋)を使うと、お尻が楽になる方がいます。当院では、体の状態をみながら、内ももを使う運動をお伝えすることもあります。
繰り返さないための視点
重心を考えると、かかと重心、座っている時間が長い場合。太もも裏、お尻、腰、背中と体の外側に体重が乗りやすくなります。つま先立ちのような重心を太ももの内側、股関節に乗るような体操をオススメ致します。
東洋医学では、筋肉を養うのは脾胃(胃腸)の働きと考えます。傷めたところが落ち着いたあとも、食べたものを体に変える力や休む時間が足りないと、硬さやつっぱりが抜けにくくなる、と当院では考えています。
当院が足のお悩みでも胃腸の状態をうかがうのは、このためです。詳しくは繰り返す痛みと胃腸の関係をご覧ください。
※これは東洋医学の考え方に基づく当院の見立てであり、症状の原因を特定したものではありません。
こんなときは医療機関へ
- 傷めた直後で、腫れや内出血がある
- 痛みで歩くのがつらい、体重をかけられない
- しびれが広がっている、足に力が入らない
- 安静にしていても痛みが強い、夜も痛む
- 尿や便が出にくい、もれる
傷めた直後は、まず整形外科で確認してください。
※これは医療機関にかかる目安であり、病名を判断するものではありません。
よくあるご質問
Q. 太もも裏を傷めたあと、いつから鍼を受けられますか?
傷めた直後は、先に整形外科で確認してください。医師から運動や安静について指示がある場合は、ご予約のときにお知らせください。その内容にあわせて施術を組み立てます。
Q. 太い鍼は痛くないですか?
当院では、初めての方にはまず1番鍼(いちばん細い鍼)から始めて、体の反応をみます。強さも太さも、遠慮なくご希望をお伝えください。
Q. お尻に鍼をするのに抵抗があります。
抵抗がある場合は、遠慮なくお伝えください。その日の施術の組み立ては、ご相談しながら決めます。
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つっぱりではなく「しびれ」がある方は、こちらで詳しく書いています。
肉離れのあとの回復期間の目安は、こちらをご覧ください。
ご相談ください
傷めたところは落ち着いたのに、付け根のつっぱりだけが残っている。そんな方は、一度ご相談ください。恵比寿の鍼灸院ハリステーションは完全個室・1回90分の予約制です。




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