ご来院時の状態
- 30代男性・パーソナルトレーナー
- 週に一度、フットサルでプレーしている
- 主訴は股関節から下半身にかけての重だるさ
- 前回の施術で大腿筋膜張筋(太ももの外側)に鍼をしたあと、動きが軽く感じられたとのことで、今回もそのつもりでご来院
体を使う仕事をされていて、そのうえで週に一度しっかり走る。疲れが下半身に集まりやすい過ごし方です。
ご本人のご希望と、お伝えしたこと
今回、「もっと強い刺激で」というご希望がありました。
鍼の響きを好まれる方はいらっしゃいます。ただ、殿筋(お尻の筋肉)や下肢に強い刺激を入れると、施術直後に足に力が入りにくくなり、うまく歩けなくなることがあります。その可能性を先にお伝えしました。
それでもご本人が「その刺激がいい」とのことでしたので、過去に同じご希望をいただいた方の経過をふまえ、普通より強め・歩けなくなる一歩手前というところに刺激量を決めました。ここは毎回、その方の体格・体力・当日の状態を見て変えています。
施術内容
- 殿筋を、通常より強めの刺激でゆるめた(殿筋はもみ返しが出にくい部位と考えており、強めの刺激を入れるならここ、という判断)
- 股関節は、外側広筋(太ももの外側)にパルス(低周波)を通し、筋肉を動かしながらアプローチ
痛みを取りにいくというより、使い込んだ下半身の緊張をいったん解いて、次の試合に向けて動ける状態に戻すという組み立てです。
施術後の経過
施術直後は、お伝えしていたとおり、よちよちとした立ち歩きになりました。ご本人は「これこれ」という様子で満足されていました。
そのままお帰りいただくことはしません。お茶をお出しして、しばらく院内でゆっくり過ごしていただきました。5分ほどで普通に歩ける状態に戻ってから、お帰りいただいています。
翌日、LINEでその後の様子をうかがったところ、「問題ない、何かあればまた連絡します」とのお返事でした。次にボールを蹴るのは火曜日です。
再発を防ぐ視点
競技を続けながら体を保つ方の場合、施術で軽くなっても、次の試合でまた同じところに疲れが集まります。大切なのは疲れをゼロにすることではなく、溜まったものを持ち越さないペースを作ることだと考えています。この方の場合は、試合の曜日が決まっているので、そこから逆算して来ていただくのが現実的です。
また、体を使う方ほど、回復は食事と睡眠、つまり胃腸の働きに支えられています。同じ練習量でも疲れの抜け方が違うのは、そこの差であることが少なくありません。当院が運動器の不調でも胃腸の状態をうかがうのはこのためです。
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当院の刺激量についての考え
ときどき、他院で強い鍼を受けてこられた方が、当院でも同じ強さを求められることがあります。ただ当院では、初めての方にはまず1番鍼(いちばん細い鍼)から始めます。本当に強い刺激が必要かどうかは、その日の体の状態を見て私が判断します。
今回の方は、私が開業する前の職場から通ってくださっている方です。私の鍼の入れ方を分かったうえで、受け入れてくださいました。それでも、手加減はしています。
同じようにお考えの方へ
鍼の刺激は、強いほど良いというものではありません。
強い刺激が合う方もいれば、同じ量で体がぐったりしてしまう方もいます。当院では、ご希望をうかがったうえで、その日の体の状態を見て量を決めています。「もっと強くしてほしい」も「もっと弱く」も、遠慮なくお伝えください。
なお、施術後にだるさが出ること自体は、体が反応している範囲であれば珍しくありません。ただし、しびれが続く、力が入らない状態が長引く、痛みが強くなるといった場合は、そのままにせずご連絡ください。
※これは東洋医学の考え方に基づく当院の見立てであり、刺激量と回復の関係を科学的に特定したものではありません。
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