30代男性・デスクワーク。生後半年ほどのお子さんがいる方です。
抱っこで腰が痛い、おむつ替えの中腰がつらい
2026年5月、テニスで腰を痛めました。近所の整骨院に先月まで通われていましたが、変化が感じられず通院を中断。
その後、お子さんを抱っこしている最中に腰の痛みが再発し、当院へお越しになりました。
痛むのは右の腰です。
- 座っていると痛む
- 電車で立っていても痛む
- 立ち上がるときに痛む
- おむつ替えでベビーベッドに中腰になると痛む
動きを確認すると、前に曲げるのは平気で、後ろに反ると痛みが出る状態でした。右にひねる動きと、左に倒す動きに制限がありました。
「鍼よりも、ほぐしてもらいながらゆっくり休みたい」とのご希望でしたので、そこを軸に組み立てています(鍼を使うことにはご了承をいただきました)。
腰ではなく、お腹の冷えから診た理由
仰向けになっていただいて、いちばん気になったのはお腹の冷えでした。
東洋医学では、体を横に一周する「帯脈(たいみゃく)」という流れを考えます。腰そのものより先に、お腹を温めるところから始めました。
※これは東洋医学の考え方に基づく当院の見立てであり、冷えが腰痛の原因であると特定したものではありません。
実際にどう施術したか
仰向け
赤外線でお腹を温めながら、お腹まわりに単刺。右の帯脈に響かせました。続いて右の外側広筋・大腿直筋へ単刺。ここで一度、寝返りの動作をご自身で確かめていただいたところ、腰の動きがほぼ気にならなくなっていました。
うつ伏せ
首と背骨の硬さを、ご本人にも触れて確認していただきました。天柱と、背骨のきわ(華佗夾脊穴)の頸椎5・6番、胸椎2・3番、胸椎12番あたりに置鍼。
腰への刺激は苦手とのことでしたので、腰は使わず臀部にパルスを当てています。左のハムストリングと右の外側広筋の硬さも共有しました。
仕上げ
座った姿勢で左に重心が乗る癖がありましたので、仕事場と自宅での座り方を共有してもらい腰痛再発予防のセルフケアを指導。施術後は痛みが軽くなり、可動域も広がりました。
抱っこと、物の持ち上げ方
立ち方と、物を持ち上げる動作をお伝えしました。抱っこもおむつ替えも、1日に何十回と繰り返される動作です。1回あたりの負担は小さくても、回数が積み上がります。
当院が冷えと睡眠不足を疑う理由
腰痛の原因の7割が「不明」とでるそうです。長年の臨床経験から症状が出る場合、冷えと睡眠不足を疑います。
夜まとまって眠れない時期の、15分と90分の昼寝
腰痛改善の一手として昼寝を推奨します。生後半年のお子さんがいる時期は、夜にまとまった睡眠が取りにくくなります。ご本人の生活の問題ではなく、この時期は構造的にそうなります。
そこでお伝えしたのが、
- 15~20分の仮眠(パワーナップ):短く区切って眠ると、目覚めたあとが重くなりにくい。入眠から30分以内が脳を休める時間とされ、その後は体を休める時間帯に入ります。スッキリ目覚めたいのなら90分程で起きてください。睡眠サイクルを調整すると頭がすっきりしやすいです。
テニスの腰痛が、育児で再発するのはなぜか
この方の腰痛は、テニスで痛めたところに、育児という毎日続く動作が重なって再発しました。動作の指導だけでは、また同じ場所に戻ってくる可能性があります。
今回いちばん先に手をつけたのは、腰ではなくお腹の冷えでした。お腹が冷えていると、体は縮こまるように力が入ります。
眠りが浅い時期は、それがなおさら抜けにくくなります。繰り返す腰の痛みを、お腹の側から見直すという視点です。
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月に1度のメンテナンスをご提案し、通院に前向きなお返事をいただきました。
鍼が苦手な方へ
今回の方は「鍼よりも、ほぐしてもらいながらゆっくり休みたい」というご希望でした。当院では、手技とお灸を中心に組み立てることもできます。
鍼を使う場合も、必ずご了承をいただいてからです。刺激の強さも、その日の体調に合わせて調整しています。
こんなときは整形外科へ
次のような場合は、鍼灸より先に医療機関を受診してください。
- 足のしびれや、力が入りにくい感じがある
- じっとしていても、夜間に強く痛む
- 発熱をともなう
- 排尿・排便がしにくくなった
- 転倒や事故のあとに強い痛みが出た
※これは受診の目安であり、診断ではありません。判断は医師にゆだねてください。
よくあるご質問
Q. 抱っこをやめないと、良くならないですか?
やめる必要はないと考えています。抱っこもおむつ替えも、回数を減らすことが現実的ではない動作だからです。当院では、回数ではなく立ち方と持ち上げ方をお伝えしています。
Q. 鍼が苦手でも、お願いできますか?
できます。今回の方も、鍼よりほぐしてほしいというご希望でした。手技とお灸を中心にした組み立てもご相談いただけます。
Q. どのくらいの間隔で通えばよいですか?
状態によって変わります。今回の方には、痛みが落ち着いたあとの月に1度のメンテナンスをご提案しました。
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抱っこもおむつ替えも、重い物を持ち上げる動作の繰り返しです。何が先に消耗するのかをまとめています。




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